「澪?」

「あ、ゆうちゃん!大丈夫だった?」


すごい笑顔で、僕に聞いた。



「それは、大丈夫だけど…この人は?」

「拓実さんっていって、このカフェの店長さんだよ!」


と、ニッコリ笑い、彼は会釈した。

いや、そこが知りたかったわけじゃなかった。知りたいのはそこではなく、何故それを澪が知っているのか。だった。




「そう…」

曖昧に返事したことがバレないよう。
少しはにかんだが、上手くはにかめているだろうか。



無意識に、睨んでいたのか彼と目が合ってしまった。
その目からは、何か違和感を感じた。
目は笑っているようで、全然笑ってないようなそんな感じ。
眼鏡のレンズで隠されており、ハッキリとは分からなかった。






でも、明らかに人を見るような目ではなかった。




変なやつ……

これが、彼への“第一印象”だった。