駆け寄る澪に気付く。 「あ、れいちゃん。どうしたの?」 「そ、それ!私のなんです!!!」 あんな必死な澪を初めて見た気がした。 僕も、重い腰を上げて、澪の方へと歩く。 その間、二人は仲睦まじくお喋りをしていた。 二人は知り合いみたいな関係のように見えた。 それと同時に、見てすぐに分かった。 嫌でも分かる。 何年幼馴染してると思ってるんだ。 この人だ…澪の“好きな人”は。