保健室で手当てを受けていると、喧嘩したことを聞きつけた早川先生が駆け付けた来た。


「二人とも大丈夫なの?」


心配気に言う先生に、二人うなずいた。


保健の先生が北嶋の手当てをしている時、先生は無意識にオレの顔に触れ、傷の具合を見ていた。

透かさず北嶋はそれを見ていた。

そして、恐らくオレと先生の関係も確信しただろう。


「早川先生、大したことないから家には何も連絡しないでください」


北嶋はそう言って、肩を落としたまま保健室を出て行った。


「何があったの?」


残されたオレに先生が聞いて来た。


「別に何もない」そう言うしかなかった。


オレも保健室を後にした。

教室に戻ると北嶋がみんなに向かって、


「暴れて悪かったな?」


ちょうし悪げだったけど、笑って片付け始めてた。

オレも「ごめん」とみんなに謝り、片付けをしてその場は収まった。

一波乱あった後に梁瀬が戻って来て、北嶋とオレの顔を見てびっくりしていた。