そしてまた職員室では——————
「早川先生、最近一段と輝いて見えますね?何か良い事ありました?」と南。
「え!?何も変わりないですよ?」
「そうなんですか?何かとても楽しそうだ。」
そう言うと南は何やら取り出して、
「これ、読んでください。一人家にいた時に思い付きました」
そう言うと手紙を手渡した。
「……」固まる早川。
「あ!何も深い意味はありません!気軽に読んでください」
「あ、はぁ」
見てみると、するとそこには、
——————英語で書こうと思ったのですが、早川先生が国語の先生なので、
それに僕は日本語をとても美しいと思っています。
なので自分の言葉で綴ります。
奇跡って信じますか?
僕は信じます。なぜなら、最近心の中に温かな陽射しを見つけたからです。
今まで時間に任せて生きていましたが、ある人が現れてから一気に心が晴れ、
惰性で生きるのは勿体なく感じるようになりました。
奇跡が起きたような出会いって言いますか、何ていうか、
そう、その人はまるで花のようで、天使が舞い降りたのかと思いました。
僕はその花から目が離せない。
その人って誰の事か分かりますか?
分かったら答え教えてください。
どんなことがあっても僕はあなたの味方です。
そう書いてあった。
「花……」早川は呟いた。
いつか預かった一条のノートを早川の机に置いてあるのを、南は盗み見てしまった。
そのノートに書かれてあった詩が、南のハートに火をつけてしまったのだ。