「早川先生さ~好きな人いるの?」


オレとのやり取りをそこそこに、梁瀬が興味津々に先生に聞いた。


「ほれ始まった!女子はこの類の話が好きだからホントはそれが目的なんだろ!?

梁瀬さ~?勉強するために残ってんだろ?」


呆れながらオレは言った。


「いいじゃん!それくらい~!徹君だって興味あんでしょっ?」


オレには適当に返事して、くるっと先生の方を向き直した。


またオレの内心をエグるように言葉を放つ梁瀬!


でもさっき「彼氏いません!」て聞いたし!



先生の返事を期待して梁瀬は目を輝かせて!?返事を待った。



「先生は今彼氏いませんから!」得意気に先生は余裕で返した。


「えぇ~!それマジな話ぃ?有り得ないんだけど~!」


つまらなそうに肩を落とした梁瀬。


「ほら!そんなことはいいから!次早く解いて!」先生は笑って言った。



勉強時間は脱線しながらも、真面目にこなした。