ガラーっ!!


と突然、

少し空気の重くなった部屋に、勢いよく扉の開く音が響いた。

先生とオレはびっくりして顔を見合わせた。

そしてすぐ扉の方を見ると、


「あれ~?徹君と早川先生何してんの?勉強?びっくりなんだけど~!」


目を見開いて、オレと先生を交互に見ながら入って来た梁瀬。


「こっちがびっくりだよ!!」


しんみりした中で、いきなり大きな音を立てて入って来た梁瀬を見ながらオレも返した。


近付いて来て、オレのやってる内容を覗き込み、


「え?いいな~国語教えてもらってるんだ?」


羨まし気に言う梁瀬に、


「じゃぁ梁瀬さんも一緒にやろうよ~」と誘う先生。


「え?いいの~!?」


うなずく先生を見た後、今度はオレに何かを求めてるような目で訴えてくる梁瀬。


「オレは別に構わないよ?でも放課後だからって遊びじゃないからな!」


先輩面してオレは言った。


「分かってるよ~!」ふくれっ面の梁瀬が言った。



オレ等のやり取りを微笑ましく見てる先生の視線を感じる。

その視線を意識し、過剰にはしゃぐオレ。



逸らさないでよ——————

ずっとオレの事だけ見ててよ、先生。



そう思いながら……