先生の初めての授業では、オレは先生に見とれてたっけな~。

ぼう~っとただ見てた。今思い出しても笑える。

だけに?真剣に授業を聞いてると先生は思ってたのかな?

でも、何にも聞いてなかったんだ。

だから、耳からも授業の内容は何も入ってこなかった。

頭の中では先生との恋愛シュミレーションを描いてたから!?ウケる!


<オレの妄想>

・先生との出会いやきっかけは省略

・何でかいい感じの雰囲気になってる。

・女子が好きと言う壁ドンして、先生に……


そんな事を頭の中で駆け巡らせていた。


あと少しで先生にちゅうするその瞬間!


「では~!一条徹くん!これを現代語訳して?」


「…………」


先生が何か言ってる。

目が合ってるにもかかわらず、意識はどっかに飛んでいた。


「おぇ!一条!おい!!」


誰かがオレを呼ぶ声がした。


我に返り辺りを見渡すと、教室の一番端の後ろの席から、

三年間同じ部活で励んだ戦友、北嶋彰吾がオレを呼んでいる。