「ライバルでもあり?親友でもあるって感じ?」


先生は言葉を続けた。


「ライバルってより、兄弟!?オレは北嶋にとても依存してるかもしれない。

アイツは周りをよく見てるし、気が利くし、誰にでも優しく出来る男だから。

お調子者だけに、自分が辛くても周りを笑わせようとする、そう言うヤツ!

真っ直ぐ前に突き進める、オレにはないものを持っているから羨ましい」


真面目に答えたオレ。



「素敵ね?そんな仲間がいて。

きっと一条君からそんな風に思ってもらえる北嶋君は幸せ者よ?

それに、一条君だっていいところあるじゃない?」


笑って問いかけるようにオレを見た先生。



「……えっ!?」


意外だった先生からそんなこと言うなんて。

何の才能もない無能なオレに、まさかの言葉だっただけに驚いた。

先生は一体オレの何を見てそう思うのだろう。

ただ学校へ来て教団に立って授業をしてる、それを受ける、それだけの関係なのに。

先生とは深く話した事なんてないのに。