「一条君、国語だけじゃなく他の教科もぐんと点数上がったね?

偏差値かなり高くなったよ?

凄いね~!頑張ってるんだ!最近冗談も言わなくなったもんね?

北嶋君との掛け合いも少なくなったし。

あ!そうだ!いつだったか北嶋君、

窓の外に向かって大きな声でなんか叫んでたでしょ?」


不意に先生が言ってきた。


「あぁ~、点数上がんのは、ちょっと頑張ってるせいかも!?受験も近いしやんないとね?

北嶋ね~あれ外を歩いてる先生見てたんだ~。

アイツとは一年の時に同じクラスになって、部活も同じで三年間頑張った仲だし、

アイツん家、食堂やっててよく部活の帰り食わせてもらったんだよね~。

親父さん達にはホントお世話になったな~。

二年の時にクラスは離れたけどまた三年で同じクラスになってさ」


思い出にふけながらオレは笑った。


勉強頑張るのは受験のためじゃなく、先生に見合うだけの男になるため!

なんて言えやしない!