放課後、オレは先生を独り占めした。

向い合せに座り、教科書を覗き込む先生の無防備!?な顔に、

ハートを鷲摑みされたような。

ほんとに、胸がキュンってなるんだな……

こんなに近くにいるなんて、マジヤバい!

鼻の穴がひくひくしそうだ!顔もニヤケて来るし、照れるし、何より胸が高鳴る!


懸命に説明する先生を他所にオレは、平静装うのに精一杯だ!

解き方、答えなんてどうでもよかった。

誰よりも先生の傍にいたい!それだけだ!


先生の声、教えてくれる横顔、ペンを持つ指先、開く口元、優しい目、

その時間だけは全部オレのものだ!


「分かった?」オレの顔を覗き込む先生。


目が合うその不意打ちにうろたえるオレ。


やっべぇんだけど——————!!


思わずうつむいて、その顔を瞼に焼き付けた。



「どうしたの?」心配そうにオレを見つめる先生。


顔を上げると、


顔近っ!!ほんとマジヤバいんだけど!!——————

どうしたのじゃねぇわ!先生が可愛すぎるからだろ!!


勝手に一人で動揺するオレ。

下見ながら何とか気持ちを落ち着かせた。


「何でもない!大丈夫っス」


何もなかったようにまた問題を解こうとすると、