「先生いくつ?」「彼氏いんの?」「好きなタイプは!?」


先生が言い終わらないうちから、クラスの連中が質問攻めに合わせた。

周りの過剰な反応を他所に、オレは興味ない振りした。

何か変に格好つけてたかも。今思えば笑えるけどね?


「年は二十四で、現在彼氏はいません!!」

好きなタイプ?は好きになった人がタイプかな~」


先生は少し照れながら笑って返した。




彼氏いないんだ~!変に期待を持ってしまうオレってありえねぇ~。



周りでも


「おお~っ!!」


異常なまでに雄叫びが響いた。

そりゃそうだろ!?笑ってはいけないが、前の先生より若くて綺麗だったから。



照れた顔もオレのハートをくすぐった。

たぶんね?オレは初めて先生を見た時から、一目惚れしてたんだと思う。

でもそんな自分の感情に戸惑ったのかな、自分をうまく表現できなかった。



「では、他に何もないのなら、授業を始めるわね?」


辺りを見渡しながら先生は教科書を開いた。


声も心地良くて、教科書を開くその手もとても綺麗だった。