休憩時間終了間際のベルが鳴る直前の事だった。


「俺さ?梁瀬の事好きなんだわ!なんなら俺この三年間、梁瀬しか見てねぇから!

例えフラれても一回や二回でオレは諦めねぇよ!」


いつになく北嶋が真剣に言って来た。


「梁瀬へのお前の思いは知ってたよ!こっちも見てりゃ分かるし!」


「バレてたか!!……告ろうと思ってる、マジで!」


「あぁ!成功祈ってる!!」


「だから一条!お前にも諦めないでほしい!!

たぶん、今しかない感情?相手が誰であろうとぶつけてもいいと思う。

何も言わず苦しんでるより、当たって砕ける方がよっぽどすっきりする。

でまたバカやって笑おうぜ!!」


「ダメ前提じゃん!!」


二人で笑ったあと席に戻った。


お前の好きな人ってやっぱり梁瀬だったんだな。

お前らはなんか、お似合いだと思うよ。

うまく行くといいな……オレは本気でそう思った。


他人の事はよく分かるのに、何で自分のこととなると何も分からないんだろう。

振り向かせたいのに振り向いてくれない……

そんな辛いことはないよな?