「ここ最近さぁ~、ちょくちょくあの二人仲良く歩いてんの見掛けるよな?

まぁ、南先生は年も三十一だし、早川先生とならいい感じじゃない?

それに南先生、ナルだけど意外と頼り甲斐あるし?なんなら熱いくらい!?

二人の事気になる感じ!?」


不意に、北嶋がオレの迷走爆走中に割り込んで来た。

何かいつもより優しく問いかけてきやがるのと、不意を突いた北嶋の言葉に、


「そっ!!……」


慌てて言い返そうとしたらすぐ、


「隠しててもバレバレだぞ!?少なくとも俺には。

そう言う感情さ?抑えられないもんな?

見てるだけってほんと辛れぇよな?

何でオレの事だけ見てくれねぇんだよ!なんて思ったりさ?」


得意気にニヤリと笑ってオレを見たかと思うと、

すぐに窓の外を見ながら、ため息まじりに分かったように言う北嶋。


何となくオレの事より自身の本音のような気がした。

北嶋の思ってる相手は、オレは分かっている。

けど、言わないでおこう。