_ 凪 side _



何故かにちっちゃい兎みたいなのが私にまとわりつくようになってる



…天然で愛されキャラ


私は正直いってこういう子は苦手


何をやらかすかわからない



「なあ聞いてよ凪」



椿は今私の家にいる



と言うか、椿はそれが習慣になってるらしい



…幼なじみだからって常に一緒にいていいのか…?




なんて考えてると、椿は話を続ける




「この間アオのやつ、女子と帰ったらしいぜ?それもめちゃくちゃ可愛い」




「…アオが?」



「そうそう!マジびっくりだよな。それも、朝その子と話してたらアオその子にハグするし」



「…は、ハグ」


アオが…女子に?

幻なんじゃない?なんて馬鹿なこと言おうとしてる自分がいる



でもそれくらい信じられないこと


アオは中学の時からほとんど人に関わらないで


私たち以外とは本当に話さず過ごしてた



…私が言えることじゃないけどね



「最初は凪みたいに俺の事無視してたのにな」




「一言よけい」



「ははっ でもアオが恋なんて…応援するしかないっしょ」



「え、恋?」



当たり前のようにこんなワードを口にする椿



いくら一緒に帰ってるからって、恋とは限らない



「恋でしょあれは。可愛いって言ってたし、俺に嫉妬してうさぎちゃんにハグしたんだろ」



自信満々に椿はいう



可愛いって…嫉妬って…



「…恋だね。多分」


私がそう言うと、だろ?なんて楽しく笑う



…アオが好きになった人…か


どんな人なんだろ