「うん、分かってた。
なんだかすっきりしたよ、ありがとう」


「ううん、こっちこそありがとう」



……何度思っただろう。


沈黙が痛い。会話がぎこちない。



「それにしても、なんでそんなに久我のことが好きなんだよ」


「んー、なんだろう……」



きっかけは声だけど……


今でもどこがって言われたら最初に出てくるのが声だけど。


関わっていくうちに、


こんなにもオタクをさらけだしてるあたしを受け入れてくれて


なっちゃんと色々あった時だって心配してくれた。


久我くんはあたしを嫌っているにも関わらず、真っ直ぐ向き合ってくれた。


でも……



「声と優しさと……わかんないや。でも多分、久我くん"そのもの"が好きなんだと思う」



この先、久我くん以上のイケボを見つけたとしても……


あたしは久我くんのことが好きのままだと思う。


何が起きても、久我くんを好きだって思うし、受け入れたいって思うよ。



「そっか……まあ、俺も一目惚れだったし、それと同じようなもんか」


「え……そうだったの？」



一目惚れって……あたし前にもそう告白されたけど


あたしってまじで学園の美少女なの？