「いたっ」


安藤に頭チョップをお見舞いされ、やられた頭をさする。



「だって、面白そうだもん」


「……言うほど面白くないぞ。いつかわかる」


「何それ!」



訳わかんない。


安藤が複雑な表情してる理由も分からない。



「安藤は修羅場を経験したことがあるの?」


「直球だな。別にないけど」


「ないって……じゃあ何で面白くないって知ってるのよ」


「いつかわかるよ」



よくわからないから、今はそういうことにしておこう。



「安藤、ちょっと買ってくるね!」


「は? ちょっと待って、俺も行く」



お会計してもらおうとレジに向かうと何故か安藤も一緒について来て。



「え、別会計の方が楽でしょ?」


あたしは細かいお金ないから、一緒に会計だと面倒なんだけど。



「そーじゃねーよ」


「ちょっと待て。後で返すから!!」



あたしと安藤の分が一緒に精算されて、安藤があたしの分までお金を出してくれる。