「えー、こんなの簡単だよ。
シルフウォールと違って外部からの衝撃に強そうだから、リモコンが認識している性質を逆にして細かい周波数を合わせただけだし~。」


ミルカの、「こんなの簡単でしょ?」的なノリが信じられなかった…。

(そんなに簡単なモノじゃないはずだぞ…。

いや、今のミルカでもこれくらいは余裕なのかな…とにかく、今はアルだ。)


僕とミルカはアルの元へと駆け寄った。
アルは気を失っているだけみたいで、外傷などは見当たらなかった。


「アル、大丈夫か?起きてくれ。」

僕は頬を叩きながらアルを起こそうとしたが、全く反応が無かった。


するとミルカがリュックから取り出した棒のような物を取り出して、アルに近付いていった。

「ハクア君どいて。」

僕は一歩横に移動し、ミルカに道を開けた。


「さてと…それじゃあ起きてもらおうかな♪♪」

言い終わるのと同時に、ミルカはその棒のようなものをアルの体に当てた。


バチッ!!!!!


…僕には見えた…電気によって感電したアルの骨が…。


「いってぇー!!!
一体何が…って、ミルカにハクアじゃないか。

どうしたんだ、2人して?
うわっ!?」

ミルカはアルが喋ってる途中で思いっきり抱き付いた。

「アー君…良かったぁ~♪♪♪」


アルも戸惑ってたみたいだったけど、ミルカの頭を優しく撫でていた。


(アルは取り戻した…これで委員会が何らかの行動を起こすはずだが…。
ここで決着をつけないと…二人を守る為にも…。)