僕とミルカは以前にアルを見付けた廃墟に辿り着いた。

ミルカが周りを見渡しながら聞いてきた。


「ねえハクア君?ここって、アー君の後を付けていって見失った場所だよね?

どこにもアー君は見当たらないけど、これからどうするの?」

「うん、これからアルが居る所まで移動するから、こっちに来て。」

僕が手招きすると、ミルカはトテトテと歩いてきた。

ミルカが位置に辿り着いたのを確認して、僕は暗号を言葉にした…。


「ミアカサチナビマヤラアキサタナハマヤラエ…」

言葉を唱え終わると同時に、二人の体が光に包まれた。

ミルカは何が何だか分からず慌てていた。

「ミルカ、落ち着いて。体には何も影響無いから。」

僕の説明にミルカは少し落ち着いたようだった。

「う・うん、分かった~。」

そして二人の姿が光と共に消え去った…。





二人が着いた場所は、窓も無い暗く閉ざされた部屋だった。


「ハクア君、アー君は何処に居るの?」