「ミルカ、まずはこれを見て。」

そう言って僕はミルカの目の前に、虹のように様々な色を放つ球体を見せた。

その物体を見せながら、僕はミルカに聞いてみた。

「これがどんな物体か解る?」


ミルカは少し躊躇しながらその物体を手に取った。
手に取った瞬間、ミルカの表情が驚きに変わっていた。


「え…、な・何コレ?確かに持っているはずなのに重さをまるで感じない!

何かを作動させる装置のように思えるけど、人が創れるモノとは到底思えないよ…。

ハクア君…これって…」

ミルカの答えに僕は満足した。

「それはまだ解るはずがないよ。それを創ったのは、歴史上最高の科学者が創ったんだから。
僕をこちらの世界へ来れるようにしたのも、その人のおかげなんだよ。」
「へぇ~…」

僕の言葉を聞きながらも、渡した物体に興味津々な様子だった。


「その物体は[リフサル]…指定した範囲を、外部からのあらゆる干渉から守るフィールドを創る。

しかし、リフサルはそれ単体では作動しない…。キーブレイカーの力が鍵となりフィールドを創る。」