と同時に鳴り響くバイブ音。
・・・あ、そういえばさっきメール送るって、心菜ちゃん言っていたっけ。
画面をスライドしていると、玄関の方からドアが開く音とあたしを呼ぶ母親の声が聞こえてくるのに気がついた。
ここで無視して機嫌を損ねるのも嫌だし、対応しに行くか。
「仕方ない。また後で見よう」
ため息をつきながらそう呟くと、あたしは部屋を後にした。
――予想通りの夕食になる筈だったコンビニ弁当を突き返し、部屋に戻ってきたあたしは早速心菜ちゃんからのメールを開いた。
ご飯は心菜ちゃんの家でとっくに食べた、なんて事を言ったらそういう時は連絡してとか少しばかり怒られたけれど、思っていたよりは小言が少なかった。
まぁ帰って来るのが遅くなったのはあっちだから、あまりきつくは言えないのだろう。
「・・・えっと『せっかく家に来てもらったのに、雑談ばかりで詳しい話が出来なかったからここにまとめるね。
生け贄ゲームの範囲はメールが送られて来た人が通う学校全体だから、本校舎はもちろん、部室棟とか体育館にいくつ部屋があって、どの名前がどの部屋なのかとかも頭に叩き込んでおくといいかも。
・・・・・・実際、覚えてなくても地図見ればなんとかなるけれどね。
あと、文ちゃんがクラスのムードメーカー的な存在だったら、クラスメイトの精神状態には気を配っておいて。
あまりやり過ぎると逆に嫌われちゃうんだけれど、五人、十人って選択した人間が増えていくと精神的なダメージを蓄積しちゃって、最悪の場合ちゃんと話が出来そうにない子とかも出てくるだろうから。
もしもそんな子が居たら、出来るだけでいいからその子と向き合ってあげて――・・・