その言葉にコクコクと頷いたら「実はあたし、二浪してるの。だからお酒も普通に飲めるんだ」と耳打ちして教えてくれる。
「・・・わたしはもう既に知ってるんだから、そこまで近づけなくてもいいじゃない」
呆れたように言うと「さて、そろそろご飯作らなきゃ」と呟いて席を立った。
「あっ、あたしも何か手伝おうか?」
「ううん、いいの。文ちゃんは座って待ってて」
「――ご馳走さまでした」
「ふふ、お粗末さまでした」
「はー美味しかった!やっぱり心菜が作る料理は絶品だよね」
紗織さんのその言葉に、相槌を打つ。
結局、夕飯は料理も配膳も全部心菜ちゃんが担当した。
一人で三人分を作るのは大変だろうと思って
途中にも何度か手伝いを申し込んだのだけれど、結果は全部断られた。
まぁ、心菜ちゃんがそれでいいって言うのならいっか。
二人と談笑しながらふと、何気無く壁掛け時計の方に目をやると、門限を過ぎるどころか知らない間に九時を回っている事に気がついた。
多分、この時間だと親も既に帰ってきてるだろう。
慌てて帰る支度をしていると、心菜ちゃんの家に来た理由を再び思い出す。
「あっ、ねぇ心菜ちゃん。さっきの続きどうしよう?」
立ち上がる際にそう訊ねる。
・・・・・・まぁ、話を逸らしたのはあたしなんだけれど。
「んー、なら後でメールするよ。気をつけてね」
そう言いながら、玄関まであたしに付き添う。
その後ろには、紗織さん。
急いで靴を履いて「またね、心菜ちゃん、紗織さん。お茶とご飯ありがと!」と言うと、勢いよくドアを開けて飛び出した。
――家に帰ると、まだ誰も帰って来てなかった。
そういえば、今日は会議で遅くなるかもって朝食の時に言ってたっけ・・・。
もう少し心菜ちゃんの部屋で過ごせた、と思いながらも自分の部屋に向かい、そっとドアを閉じる。
「・・・わたしはもう既に知ってるんだから、そこまで近づけなくてもいいじゃない」
呆れたように言うと「さて、そろそろご飯作らなきゃ」と呟いて席を立った。
「あっ、あたしも何か手伝おうか?」
「ううん、いいの。文ちゃんは座って待ってて」
「――ご馳走さまでした」
「ふふ、お粗末さまでした」
「はー美味しかった!やっぱり心菜が作る料理は絶品だよね」
紗織さんのその言葉に、相槌を打つ。
結局、夕飯は料理も配膳も全部心菜ちゃんが担当した。
一人で三人分を作るのは大変だろうと思って
途中にも何度か手伝いを申し込んだのだけれど、結果は全部断られた。
まぁ、心菜ちゃんがそれでいいって言うのならいっか。
二人と談笑しながらふと、何気無く壁掛け時計の方に目をやると、門限を過ぎるどころか知らない間に九時を回っている事に気がついた。
多分、この時間だと親も既に帰ってきてるだろう。
慌てて帰る支度をしていると、心菜ちゃんの家に来た理由を再び思い出す。
「あっ、ねぇ心菜ちゃん。さっきの続きどうしよう?」
立ち上がる際にそう訊ねる。
・・・・・・まぁ、話を逸らしたのはあたしなんだけれど。
「んー、なら後でメールするよ。気をつけてね」
そう言いながら、玄関まであたしに付き添う。
その後ろには、紗織さん。
急いで靴を履いて「またね、心菜ちゃん、紗織さん。お茶とご飯ありがと!」と言うと、勢いよくドアを開けて飛び出した。
――家に帰ると、まだ誰も帰って来てなかった。
そういえば、今日は会議で遅くなるかもって朝食の時に言ってたっけ・・・。
もう少し心菜ちゃんの部屋で過ごせた、と思いながらも自分の部屋に向かい、そっとドアを閉じる。