「最悪やし、なんなんっ」


となりで、椎歌(しいか)が
荷物をふりまわしながら言う。

なんかわからんけど、うちら二人は
クラスの忘れ物を持って帰るって言う
任務を任されていて
今日、男子の靴下を持って
帰らなあかん事になってしまった。


「臭い臭いっ、手で持つのは危険や」


うちは、そう言いながら
椎歌にビニール袋を渡す。

ビニール袋を使ってとりあえず
学校を出た。
近くには、臭い匂いがただよっている


「最悪やしっ、誰のやねん」