インターネットが使えることがわかったことで、私の中に欲が生まれた。



このパソコンの持ち主は一体誰なんだろうか。



知る術は、設定画面。インターネットを最小化して、アカウントのページを開く。



「……K?」



「名前」の欄に書かれていた文字は、たった一文字、「K」。



名前のイニシャルか何かだろう。



「このパソコンの持ち主は、用心深かったんだ。」



独り言をサラッと言ってしまうくらい、私は「K」という人物に感心してしまった。