しかし彼は、軽い微笑みを頬に浮かべると、 「大丈夫だよ、全然。」 と、優しい眼差しを私に向けた。 そんな彼の表情に、一瞬胸が跳ねる。 「あ……う、ん。ありが、と」 「柊ー!」 お礼を言おうとしたその時 突如、視界に誰かがものすごい速さで飛び込んできた。 何事かと、一瞬目を丸くする。 「柊ー、昨日の数学のノート見せて~」