「おはよー、相崎くん!」

「今日は来るの早いんだね?」


校門を抜けたら、私の数歩前を歩く凛くんの後ろ姿を見つけた。

そして相変わらず女の子に囲まれている。


………私たち、昨日両想いになったんだよね?


全校生徒に向けて公開告白をしたにも関わらず、凛くんの人気は留まるところを知らない。


むしろ前より取り巻きの子が増えてる気もする。

凛くんのモテ体質は相変わらずだ。


「今の子に飽きたら次は私を彼女にして〜!」

「えー、私が先なんですけどぉ!」


甘ったるい声で凛くんに迫るファンの子たち。

囲みに圧倒されて後ろでぼんやりしてたけど、流石に近すぎだし今の言葉は聞き捨てならない。


せっかく両想い初日の朝なのに………!