「今日描くなら美術室の鍵渡しとくよ?」


「あれ?理沙部活は?」


「今日はデートなの♪」


「あらま寂しいわね。じゃ、鍵預かっとくわ」


「ほいっ」


「デート楽しんで」


「ありがとっ!愛花も彼氏作りなよ~」


「あはは、考えとくわ~」


なんて会話を終えて美術室に向かう。


「愛花ちゃんバイバーイ」


「うん、また明日ね」





「あ!愛花ちゃん!もう帰る?」


教室を出たところで、
同じクラスの男の子に呼び止められた。



「いや、これから美術室行くよ」


「あのさ、オレの友達が愛花ちゃんに話があるって言ってて…時間ある?」


「全然いいよ~」


「よかった!たぶんすぐ来ると思う!」


「オッケー待ってるね」


「ありがと!じゃあね!」


「うん、また明日ね」



そのあと、

5分もしないうちに教室は空になった。



そして、10分もしないうちにその子はやって来た。