その日は二人で思いっきり泣いた。



正確にはあたしが泣き止まないから

理沙もつられて泣き出してしまった。



身体にこんなに水分があったんだ。




「それでね、この事は言わないでほしいんだ」



「拓矢にも?」



「うーん、拓矢くんには話したかったら話していいよ」



「理沙、彼氏さんには言ったの?」




「実はさ、ふられちゃったんだ」


「は!?」


「病院行く前日にさ、電話で」



「なんで!?急に!?」



「わかんない。でも、よかったの。実はそんなにうまくいってなかったからさ。」




「そっか…」




ふふふっ、と理沙が笑う。



「どしたの?」



「愛花といるとほんとに楽なのよね~」


「え?」



「話したくないことは聞かないでいてくれるから。ちょうどいい♪」



「あははっ、それはあたしも一緒だわ」



「まぁ、明日は学校行くからよろしくね♪」


「わかった。無理しちゃだめよ?」


「はーい」





理沙の家を去り、自分の家に帰ってから


あたしは何度も何度も泣いた。