美術室につくと誰もいなかった。


もともと理沙以外は幽霊部活だから当然だ。


キャンバスと絵の具を用意して

椅子に腰掛けようとしたそのとき。



勢いよく美術室の扉が開けられた。




ガラガラガラッッ!!




「おい、宮代愛花!」




いきなり名前を呼ばれて少しドキッとする。


そこに立っていたのは…




「えっと…ごめん、だれ??」




これが、拓矢との出会いだった。