「ところでその委員会、成瀬くんは結構な頻度で参加してるの?」


「え、何もない日は参加してると思うけど…」


「ふーん」


「え…なに?」



なにその意味深な感じ…?



「茉乃が頑張って応援団練習してるうちに、委員会で他の女の子といい感じになってたりして…」



少しニヤリと笑ってそう言う紗枝。



「いやいやいやまさか!」


「いやないとも言いきれないよ〜?」


「でもみんな仕事してるんだしさ!そんなこと…」



いや、委員会に参加したい理由にしおりを作りたいとか本が好きだからというのももちろんあるが、それでも真悠くんに会うためという気持ちがないとは口が裂けても言えない!
そのわたしが委員会中にそんなふうになるなんてありえない!みたいなこと言える立場ではない。



「仕事中って言ったって委員会だし。それにそんなこと言ってたら社内恋愛なんて存在してないからね」



紗枝の言葉にひどく納得した。当の本人は涼しい顔をしているが。



「ううん!でも真悠くん頑張ってって言ってくれたし!飴もくれたしさ!」



そうだよそうだよ!わたしが信じないでどうする茉乃!



「大丈夫!わたしは真悠くんを信じてるし!」


「信じるも何も、付き合ってるわけではないんだから、別にそうなっても裏切りとかでもなんでもないけどね?」


「うっ…もちろんそうだけどぉ…」



紗枝の言う通りだ。真悠くんに今後何があっても、わたしと真悠くんとの関係が進展しない限り、わたしに何かを言う権利はない。