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「はぁ…」


「どうしたの、ため息なんてついて」



わたしの盛大なため息を聞いて、すかさず突っ込んできたのは、わたしの大親友皆川紗枝である。


休み時間、紗枝の教室に来て、わたしは話を聞いてもらっていたのだ。


成り行きでやることになってしまった応援団にもやりがいを見出していたのもつかの間、わたしの心は晴れやかではない。



「だってさぁ…」


「なによ」


「応援団の集まりがあると委員会の集まりに行けないよ〜」



そう、最近図書委員会はしおり作りに励んでいるのだ。


その集まりも放課後にあることが多く、部活がある生徒や習い事がある生徒もいるので、委員会と言えど、実質は自由参加に近い形になっている。



「仕方ないでしょ、どっちも参加は無理なんだから」


「そりゃそうなんだけどさぁ…」



両立ってなんて難しいんだろうと考える日々だ。



「まぁ凹むのも分かるけどね〜。理由もなんとなく想像できるし」


「そうだよ!しおり作りしたいって言い出したのわたしなのに任せきりだしさぁ」



そう、わたしはしおり作りをしたいんだ。なんとも純粋な理由だ。



「それに…放課後も真悠くんに会えるチャンスなのにー!」


「そんなことだろうと思ったよ」



そうなのだ、何を隠そう真悠くんも図書委員。つまりそこには真悠くんもいるのだ。なら行きたいに決まっているじゃないか!←理由は不純だった。


応援団に図書委員そして真悠くんへの恋心。両立どころかもはや三立だ!!

※三立という言葉はありません。