「え、これ…」



真悠くんの手にあったものは飴玉4つ。



「くれるの?」


「今こんなんしかないですけど良かったら。練習大変なんでしょ?」



驚いてわたしが固まっていると



「…いらない?」



と首を傾げながら真悠くんが聞くので、わたしは若干脳内パニックになりながらも



「いるいるいるいるいる!全力でいる!」


「先輩うるさいです」


「ありがとう!一生大事にするよ!」


「いや、普通に食べてくださいお願いだから」



いや、さっきのは悩殺レベルだった!!!
なんなんだ、首を傾げるなんてどこで身につけたスキルなんだっ!!!


わたしがさっきの真悠くんの仕草を思い出して、もう1回してほしいな〜、なんならカメラに残しておきたいな〜なんて変態らしからぬことを考えていると、



「先輩」



真悠くんにふと名前を呼ばれて、意識を妄想から現実へと戻す。



「ん?」


「先輩は何か競技の時とか、応援団として先陣切って応援するんですよね?」


「そうだよ?」


「じゃあ、俺が出てる時もしてくれるんですよね?同じ組なんだから」


「え、もちろんだよ!!」



ってかなんなら違う組だったとしても真悠くんだけは応援しちゃってた気がするし!!