そんなことを考えていると、隣でムクっと頭が上がるのが視界の端に見えた。



「あ、利世おはよー」


「……ん」



まだ寝ぼけ眼で一言返事をした利世。


その利世にわたしは応援団になったという事実を伝える。



「ねぇ利世、寝てたから応援団にされたよ」



眠そうにパチクリしていた目をバッとこっちに向け、



「は…?」



利世は一言をそう言った。



「は?じゃなくて!応援団になっちゃったんだってば!ちなみにわたしも」


「え……まじで?」



心底嫌そうな顔でそう言う利世。



「応援団って…だるい?」


「放課後残らなきゃいけないし、朝も集まらなきゃいけないって」



残酷な事実を告げると利世は頭を抱えた。



「うっわめんどくさ…まじかよー」



うん、まぁそう言うと思ってたよ。なんてったって利世だし。


利世はめんどくさがり屋。


毎日布団に埋まってたい!って感じ。


わたしの勝手なイメージだけど。


そんなことを考えいると利世はひとつため息まじりに言った。



「つーか俺らって体育祭何組?」


「え?そこから?」


「だって興味ねぇもん」



興味なくったって、朝礼や終礼で先生が何回か言っているのだから、嫌でも耳には入ってくるはずだ。


にもかかわらず知らないということは、そのときも寝ていたのだろう。さすが利世だ。



「黄色だよ」



利世にそう答えてふと思い出す。


真悠くんって何組なんだろ?


真悠くんとまた会えてることが嬉しくてすっかり聞くのを忘れていた。後で聞こ。