──キーンコーンカーンコーン



ウキウキルンルンで真悠くんと話しているうちにどうやらタイムリミットになってしまったようです…



「先輩…昼礼始まりますよ」



このチャイムは昼礼開始の合図。


たったの10分間、担任の先生がクラスに来て連絡をするだけ。


でも、毎日朝礼も終礼もあるのだから、連絡なんてないことがほとんど。



「いいよ〜!昼礼なんて〜!真悠くんと会える時間の貴重さを考えたら昼礼の時間なんてもったいなさすぎるもん!!」


「先輩側の意見は聞いてないですから。先輩がよくても俺が困るので自分の教室に戻ってください」


「わかったよぉ…そこまで言うなら戻る…」



真悠くんの担任の先生も来ちゃったみたいだし、わたしも戻ろう。



「真悠くん!」



教室の入口付近から自分の席に戻ろうとしている真悠くんを呼び止める。



「放課後、来てもいいですか?」



また振り返ってくれた真悠くんにわたしはそう聞く。



「今までそんなこと聞いたことなかったですよね。勝手に来てたじゃないですか」


「そ、そうだけど…」



1週間ぶりだからなのか、なんとなく弱腰になってしまった…


弱腰なんてわたしらしくない!!なにやってんだわたし!!



「だから今まで通り、勝手にしてください」


「え!?」



それってそれって来てもいいってこと!?だよね!?



「真悠くん好き〜〜!!」



テンション上がって大声で叫んだ愛の言葉には、安定の無反応でした。