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わたしは話せるようになった頃からおじいちゃんのことをじいじと呼んでいた。
わたしはその頃から、じいじに買ってもらった絵本をじいじに読んでもらうことが大好きだった。
『じいじ〜!』
『おぉ。茉乃どうしたぁ』
『これよんで〜!』
『おお、いいぞ。どれ、じいじに絵本をみせてごらん?』
わたしの家からじいじの家までは歩いて10分くらいで、毎日のようにお母さんと遊びに行っていた。
あの日もわたしはじいじの家に向かっていた。
その日の前日は雨が降っていたからじいじの家にいくのはお預けで、1日あけてからのじいじの家だった。
前日に行けなかったこともあって、わたしはじいじに会えるのが嬉しくて嬉しくてワイワイはしゃぎながら道を走っていた。
『こら茉乃ー!地面濡れてるから走ったら危ないよー!ほら、ママとおててつなご……』
べしゃっ!
『…………いだーい!』
お母さんの忠告も聞かずに走っていたわたしは、水たまりの上で盛大に転んでしまった。