「はい、活動内容については学年関係なく、1年生と2年生混合で活動した方が2年生の先輩方から学ぶことも多いと…」
うわ、すごいしっかりした答え。言っていることはもっともで、なんでもできるんだなぁ…なんてまた真悠くんに見惚れていたら、
「ありがとうございます。それでは次は…2年2組お願いします」
おお、次は誰……って……え!?2年2組!?
「えっと…2年2組さん、発表お願いできますか?」
反応しないわたしに、委員長から少し戸惑っているような声がかかった。
ただでさえ、緊張しているような委員長さんに悪いことをしてしまったな…と思いつつ、立ち上がって発表する。
「あ、はい!活動内容は1年生と2年生が協力することが大切だと思います」
なんてありきたりな小学生のような答え。でも思いついたのは"協力"の2文字だったのだからしょうがない。
「本の扱いについてなのですが、わたしは最近、返却された本の表紙が折れていたり、ページが切れてしまっていたり、付箋代わりかのようにページの端が折られていたりするものを見かけました」
真悠くんに出会った日、返された本を棚に戻しているときもそうだった。
そんな状態になった本を見て泣きそうなくらい悲しくて悔しかった。
「わたしはもっと本を大切にしたいんです!だから、貸出する際に一言でも何か声をかけるとか、大切に扱ってくれるようにしおりを作ってみるとか、本を大切にしたいって気持ちを生徒に伝える工夫が必要だと思います」
言い終わって気づいた。なんだか熱弁しすぎてしまったような気がしてちょっと恥ずかしくなる。
「ありがとうございます。それでは次は…」
委員長さんが切り上げてくれたおかげでなんとか終わった。