ふふん。早速廊下で真悠くん発見!!
おそらくこれから委員会に行くところでしょう。
「真悠くーん!!」
「……先輩」
あ?今ちょっとめんどくさいって顔したでしょ。
でもそんなの気にしない。朝飯前だよ!
今の表情はわたしに向けられたものではなく、きっと委員会に向けられたものだ!そうだよ!真悠くんはきっと委員会がめんどくさいんだ!!←恐るべしポジティブシンキング。
「わたし今日の委員会ずっと楽しみにしてたんだよね〜!」
なんて真悠くんの隣で歩きながら喋っていたら、廊下にある窓から何気なく外を見て気づいた。
「げっ!?雨…!?」
「今日午後から雨だって天気予報で言ってましたけど、知らなかったんですか」
「知らないよ!全然知らないよ!」
だって昨日の夜、委員会が楽しみすぎて全然眠れなくて、やっと眠れたと思ったら寝坊してしまって、天気予報なんてまったく見てなかったもん!
「うーそーでーしょー!傘なんて持ってきてないよー」
「……折り畳み傘とか持ってないんですか」
「持ってないよそんなの……」
それも女子としてどうなのかと思うが…
普通、男子が傘を忘れたところに"わたし折り畳み傘あるから貸すよ!"とかってかわいい笑顔で言える子が真の女子である。女子力の欠片もないわたしにはそんな青春とは疎遠だけども…
「あーあ、今日はびしょ濡れダッシュしかないな、こりゃ…」
少ししょんぼりしていたけど、わたしは気がついた。
今日は委員会が終わったら一緒に帰ろうと真悠くんをお誘いするじゃないか。
雨だと?土砂降りだと?
これは…!真悠くんと相合傘のチャーンス!!!!
よーし!委員会がんばるぞ〜!!