わたしと真悠くんは学年が違うから教室の階も違う。


わたしは高2だから3階。真悠くんは高1だから4階。


それでもわたしはしっかり真悠くんを教室に送り届けてから自分の教室に行くんです。


最初は真悠くんも驚いていましたよ。




3階に着いたのにそれでもなおついてくるわたしに


『え、先輩ここの階ですよね?』


そう目を丸くして聞いてきたものだ。


『うん!でも成瀬くんは4階でしょ?わたし成瀬くんのクラスまで行くよ!』


『え、なんでですか?別にいいです。それじゃあ』


『待って!わたしが行きたいの!!』


そう駄々をこねて無理やりついて行った。




それが1ヶ月前…
そういえばあの頃はまだ"真悠くん"じゃなくて"成瀬くん"だったなぁ。ほんとに懐かしい。



まぁ1ヶ月間、1日も欠かさずそんなことを続けてきたわけで…


今では真悠くんも…



「じゃあね!真悠くん!」


「また」



なーんて!わたしが4階までついてくることになんの疑問も抱いておりません。