わたしは余韻の世界から解放され、やっと爆笑が収まってくれたらしい瑞季くんと一緒に教室への階段を上がりながら、さっきの出来事を話した。
そう。瑞季くんが大爆笑したわたしの真っ赤の顔の原因となったものの話を。
「へー、ハルそんなこと言ったの?」
「うん!もうすごいかっこよかった!!」
「まーじ!それちょっと見たかったなぁー」
見てたらちょーバカにしてやったのに、と笑いながら呟く瑞季くん。
「それでね!わたしすごい燃えてきたよ!!!それで好きになってもらえたらほんとにすごくない!?身体中から闘志が湧いてきたよ!!!!」
満面の笑みでそう言ったわたしを見て、
「あははっ!いやー、でもさすがだよね!茉乃せんぱい。ハルからそんな名言を引き出してくるなんて」
なおも笑いが止まらない様子の瑞季くん。ほんとにツボ浅いなぁなんて思っていると、
「俺、せんぱいのそーゆうとこスキだよ!」
少し呼吸を整えてかわいい笑顔でそう言った。
「あはは!ありがとう!真悠くんを落とせれば完璧なんだけどなぁ」
「頑張って!俺応援してる♪」
その後瑞季くんと一緒に階段を登り、3階で別れた。