「真悠くん真悠くん真悠くん!!」


「あ!茉乃せんぱーい!」



あれ!珍しく反応いいね〜!


……なーんてね!



「あ、瑞季くんおはよ〜!真悠くんは!?」


「ちょっと待ってね!」



そうです。教室をダッシュで飛び出し、階段をダッシュで駆け上がりわたしが到着した場所は紛れもなく真悠くんのクラス♡


で、今話してたのは真悠くんの親友の瑞季くん。真悠くんがあんなに明るく笑顔で受け答えしてくれることなんてありません。はい。


この2人、親友なのに性格は正反対。
真悠くんはあんなに無愛想で人に平気で毒を吐く。それに比べて瑞季くんは年上のわたしにもタメ口で、それでも許されてしまうという衝撃的な人懐っこさ。



「ハルー!茉乃せんぱい来てんぞー!」



ほら、今だって真悠くんを呼んでくれてる。


呼ばれた真悠くんは小さなため息をついた気がするけど、それでも、めんどくさそうな態度でこっちに来てくれる。



「真悠く〜ん!」


「なんですか」


「会いたかったから!」


「……さっきも会ったじゃないですか」


「でも会いたかったんだもん!」


「はぁ……」



盛大なため息?そんなの気にしない!慣れたもんだよ!