開会式が終わり、次々と競技が行われていく。
次はいよいよ1年生の借り物競争だ!
1年生の競技なのでもちろん真悠くんも参加する。
全力で応援するぞー!!
「真悠くーん!」
応援席から列に並んでいる真悠くんを見つけてぶんぶんと手を振る。
「…」
あれ!?無視!?
「真悠くーん!頑張ってー!」
もう一度そう言うと、わたしを見て口をパクパクと動かした。
“う・る・さ・い”
ずるい!言ってることはすごくひどいのにキュンとしてしまった。
なんてずるい男なんだ真悠くんは!!
好きな人のお題引いてわたしを連れて行ってくれないかなーなんて考えるけれど、そんな少女漫画的展開が自分に訪れるわけがない。
いや、もう何のお題でもいいから、わたしを連れて行ってくれないかな!?
だってそのお題を引いたとき真悠くんはわたしを思い浮かべたってことになるんだから!!
わたしを連れて行ってーと念を送りながら真悠くんを見つめる。←少し怖い