正直、わたしも少し驚いた。ポーカーフェイスな真悠くんの笑顔は貴重だからだ。


でも瑞季くんの前では結構笑ってる顔を見せることもあるし、仲が良い子になら見せるのだと思うけれど…


同じ学年でそんなに真悠くんと仲良い人って居たかな?


同じクラスとかなら分かるけど2年生かぁ…



「てかその子ちょっとムカつかない?」


「だよね。茉乃、邪魔されないようにしないと」



麻衣奈と杏里がそう言うけれど、別にそんな風には思わないよ。



「ムカつくとか邪魔とかは思わないよ?」


「えームカつくよ」


「てか真悠くんからの脈はありそうなの?」




脈ありそうかと聞かれると正直…



「なさそう…」



そう。正直手応えはない。もちろん会えば喋ってくれるし、傘貸してもらったこともあるし、飴もくれるけれど…


それは友達同士でも普通にやることだろう。なんなら普通のクラスメイトでもやりそうだ。



「やっぱり?」


「もうやめちゃえば?」



でもそれでも、



「そう言われても好きなんだもん…」



真悠くんのことが好きだからもうわたしは一生諦めることなんてできないのかもしれない。