紗枝とそういう話をしたということを麻衣奈たちにも話した。
「ほんとにそんなことになってたらどうしよう〜」
「成瀬くん異様な程にモテるもんねぇ」
麻衣奈は何日か前の放課後に真悠くんのことを見たと言って、その時の話を語り出した。
「この前の放課後、成瀬くんが女の子と話してるところを見かけちゃってさ」
そんなことは日常茶飯事だ。わたしもそんなに驚くことはしない。
「なんか数人の女の子に呼び出されててさ。まぁそれはよく見る光景なんだけど」
もしかしたらわたしに飴をくれたあの日かもしれない。あの日真悠くん少し遅くまで学校にいたから引き止められていたのかな。
「でもね、そのまた何日後にも女の子と一緒にいるところを見たんだけど、なんか真悠くん笑っててさ、すごい楽しそうだったんだよね」
そう麻衣奈が言うと、
「あの真悠くんが?その女の子誰だったの?」
杏里がそう聞き返した。
「見たことあるんだけど名前何だったかな?同じ学年の真面目そうな感じの子」
それを聞いた麗香ちゃんも
「真悠くんが笑ってる顔なんてあんまり見ないもんね」
と呟いていた。