悲しみよりも、怒りの方が強くなる。



「よくも、優人を、優人をっ!!!お前なんて、死ねっっ!!!」




私は優人が手放したハンマーをもって“ヤツ”に襲いかかった。




見た目は風だけど、抵抗はなくなった。




とにかく、殺したかった。




目の前から消えて欲しかった。





















振りかざしたハンマーは当たらなかった。




そのかわりに、“ヤツ”に腹を蹴られた。



「ぐっ…!」



急に吐き気がして、胃の中身を全て戻してしまった。



それでも、私は諦めなかった。



優人はあれだけ頑張ってくれたんだ。



次は私の番だ。