滉が実の妹に恋していた、その事実は誰も……
だから、知らない私にしてみれば二股と思えるが、そうではない。
時折 寂しそうな顔をする滉。
私とのデートを楽しみながら、何を思っているのか……
碧斗からの電話やラインを無視する滉。
「 さ、手を繋いでメリーゴーランド行きますか~ 」
「 繋いで乗るの? 変だよ~ 」
滉に言われて黒馬と白馬に並んで座り手を繋いだ。
碧斗なら、絶対にやりそうにない。
しかも一緒には乗ってくれないだろうと思いながら回る。
「 滉君はメルヘンな乗り物平気なんだね 」
「 伊織ちゃんと乗るからね 」
碧斗に聞かせてやりたいっ
滉君を見習えって言ってやりたいわ!
遊園地定番、お化け屋敷は互いにパス。
滉は怖いのだけは勘弁だと言って避けていた。
そうして観覧車にまた乗って、最後はゲームセンターとお土産を買うため売店へ。
「 どうだった、遊園地は 」
「 楽しかった! 滉君のおかげ 」
「 だろ、でも伊織ちゃん送ったら速攻で帰るよ、アイツ怖いから 」
あ~ あの写メ……
滉君、ずるい。