私を心配する碧斗とはその日の夜から3日間、顔を合わせなかった。
碧斗は悩んでいた、父の再婚を聞いた時に出した条件。
それを守ってくれている父だが、いつ、入籍となるかもわからないと不安に思う。
ただ伊織に知らせないのには碧斗なりの配慮のつもりだった。
兄妹としての今と、本当は兄妹ではない今。
伊織を思えば事実を告げれば楽だ、だが、本当に入籍したら…… それが気がかりだ。
どうする……
伊織に言っても未来は約束されない。
信じろなんて簡単に言えない。
伊織……
そして、1月も終わりに近い頃。
私の知らない間に母のドレスは決まり、式が目前となった。
「 伊織ちゃん、久しぶり!デートしよ?」
「 滉君、相変わらずだね 」
「 碧斗がずっと心配してる…… 伊織ちゃん、少し痩せたでしょ 」
滉君…… 私、みんなに心配ばっかりかけてる。
もういい加減にしなきゃ……
子供じゃないんだから。
「 滉君、デートしてください 」