我に返って真っ赤な顔で手では隠せないため、お絞りを広げて顔を隠した。
碧斗のバカ……
ここファミレスなのにっ
しかも利香の前で~
「 ビックリ…… 碧斗君って、意外と大胆 」
「 伊織の反応はいちいち可愛いから、つい意地悪したくなる 」
きゃあ~ やめて、やめて!!
「 伊織… あんたちゃんと彼女してんだね、可愛いから意地悪したくなるか~ 私も言われたいー!」
「 利香!」
も~ 碧斗のせいだから!
こんな恥ずかしいの初めてっ
利香は私の顔にあるお絞りを剥ぎ取って、ニコッと笑う。
「 家族で兄妹で恋人で…… もう運命の赤い糸ってやつだね、離れられないんだよ? 伊織は幸せだよ 」
「 利香…… 」
「 祝儀は弾まないからね 」
な、なぜそこ?
「 私も彼氏ほしいなぁ 」
「 彩膳の奴はやめとけよ 」
「 えー! なんでぇ 紹介してやるよ、とか言わないわけ? 」
プッ…… 利香、期待はずれだね。