夕方4時。


雪は降ってないが、冷たい空気が肌に当たる。

大学を出た二人はそのまま彩膳に行く、そして久しぶりに会う優雅がいた。



「 お、優雅~ なんだよ、生きてんじゃん 」

「 悪かったな、休んでて 」

「 いいって、気にすんな 」



滉は自分のロッカーへ、碧斗はすでに着替えていた。

そこへ優雅が。



「 碧斗、伊織ちゃんの事… 好きになって、ごめん 」


そう言った。

まだ踏ん切りはついてないが大丈夫だと。

碧斗は優雅の言葉が気に入らず呼び止めた。



「 謝るな! 好きなってごめんってなんだよっ 後悔してないなら謝るなっ 」



そう優雅に言って控え室を出て行く碧斗。

側にいた滉も優雅に言う。



「 優雅… 俺も伊織ちゃん好きだよ、ただ俺の場合は妹みたいにって気持ち。
伊織ちゃんは碧斗が好きなんだ、仕方ないだろ? だからって謝るなよ 」

「 ああ… そうだな 」



着替えた滉が優雅に拳を差し出すと、優雅も拳を差し出しコツン、と合わせた。



「 ま、あの二人を見守ろうぜ 」

「 滉と? 嫌だね 」

「 ちょ、なんでだよっ 」



笑いながら優雅は店へ、滉も文句を言いながら控え室を出た。