んっ、胃が……

お茶お茶、塩気と辛い物食べるのはやめよう。



「 菜月、飲まないの? 」

「 なんかさ~ イケメンがおかずになるって、ならないね。伊織は変に真面目なとこあるし、あんまり気にせずいた方がいいよ、どうせ他人なんだし 」

「 うん、わかってる、ありがとね菜月 」

「 私で癒しになった?」

「 なったよ、感謝してますよ~ 」

「 良かった、じゃ伊織のおごりね、ゴチ!」




え… おごり!?



「 えー!!」



やられた…… でも、来て良かった。

あんな真面目なイケメン姿見れたしね、書店で見た時みたいな、ね。


……って、何考えてんだ私は!



それから1時間半、菜月は何も注文せず、私も食べずに会計をすることになった。

会計で碧斗が来たが、なぜかデザートのアイスを2つ持ってきた。



「 こちらは新規のお客様へのサービスになります。お召し上がってからお帰りください。
そしてまたのご来店をお待ちしております 」



バニラのアイスにチョコレートがコーティングされ、ピンクのハート型チョコが然り気無く飾られている。

私も女、最後にこんなデザートをイケメン店員から出されたら次回も来ようと思う。



ただ、私は騙されない。