幼い頃、おばの別荘に遊びに行ったとき、近くの湖で足を踏み外して落ちた。





どんどん沈んでいく中で木漏れ日の光にきらめく泡がキラキラと昇って行くのを静かに眺めていた。






あぁ、私、死ぬんだ。

そう思った。



海の藻屑となって死ぬのも人魚姫みたいで悪くないかもしれない。





水をたくさん飲んで、いよいよというとき、ふと体が上に持ち上げられているような感覚がした。