そこには華奢な男の子が立っていた


恵だ!


この華奢な男の子を女の子だと他人に信じさせる方が無理な話だろう…


あたしは恋愛云々より
恵に対して何の違和感を感じなかった


二人でバスに乗って長崎市外に向かった


季節は夏だった
傷痕すら隠さずロリ服であたしは長崎に向かったのだけれど


バスの中で恵が涙を堪えながら


そっと痛くない様に…
人目に触れない様に…


恵の華奢な手であたしの傷痕を隠してくれていた事を今でも覚えてる


1時間位バスに揺られたかな?


長崎駅に着いた!


二人で意味なく近くのカラオケボックスに入った


歌いたいからじゃない
二人きりで静かに話せる場所が欲しかっただけだった